リアルタイムで「エルドランシリーズ」を見ていた当時から、管理人が悪役に魅力を感じていたのは、このようなHPを製作、運営していることからも、ある程度は分かって頂けるかと思います。そんな悪役の中でも、毎回のゲスト邪悪獣や魔界獣、機械化獣こそ、各回における悪役側の「主役」と表現できる面が、間違いなくあったと、管理人は思っています。 そして、1話限りのヤラレ役でしかなかった彼らを記憶にとどめさせているのは、個性的なデザインとネーミングがあったればこそと思う反面、その名前の由来が何なのか、深く考えたことは今までありませんでした。特に『ゴウザウラー』の機械化獣は、画面上にテロップが出ず、名前を呼称されることも少なかったため、資料を見るまで管理人は一部の機械化獣の名前を知らなかったのです。 しかし機械化獣の中には、ある意味では邪悪獣や魔界獣よりも名前がひねられている者もおり、その元ネタを特定するのはかなり困難であると、その由来を調査してきて気付きました。 そこで、管理人が調査を行ってきた「機械化獣名の由来」。その成果を、ここに一旦「作品研究」として公開する次第です。もちろん、間違った解釈や、由来が分からなかったものもあります。管理人は今回、調査結果を公開することで、より広い知識から情報を得られること、それによって深く作品を理解できることを望んでいます。HP閲覧者の方々から色々とご教授頂けたなら、幸甚に存じます。 |
機械化獣の名前 | 由来考察 |
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マッドシャープ | 英語で「狂った」を意味する「マッド(mad)」と、素材となった鉛筆削りを表す「シャープ(sharp)」の組み合わせ。 |
デッドビーム | 英語で「死んだ」を意味する「デッド(dead)」と、素材となった懐中電灯を表す「ビーム(beam)」の組み合わせ。 「デッド(dead)」には無生物という意味もあるため、機械化獣を端的に表した単語かもしれない。また、「ビーム(beam)」は懐中電灯から発せられる光線から来たものと思われる。 |
キラーウォッシャー | 英語で「殺し屋」などの意味がある「キラー(killer)」と、素材となった洗濯機を表す「ウォッシャー(washer)」の組み合わせ。 「キラー(killer)」には、破壊兵器というような意味合いもあるようで、これも機械化獣らしい単語だと思う。 |
デスグロック | 英語で「死」を意味する「デス(death)」と、素材となった目覚まし時計を表す「クロック(clock)」の組み合わせだが、クロックの最初のクが濁って「グロック」となっているのがポイント。 時折、「デスグロッグ」というふうに、後ろのクまで濁っている表記を目にするが、第4話のエンディングテロップから判断すると、後ろのクは濁らないのが正解のようである。 |
バッドバースト | 英語で「悪い」という意味の「バッド(bad)」の後に「バースト(burst)」という英単語が付いているのは、タイヤがパンクすることをバーストというためであると思われる。 また、バーストの中に「バ」と「ス」の文字があることで、バスの機械化獣であることが盛り込まれた名前なのかもしれない。 |
デビルキャッチャー | 英語で悪魔を意味する「デビル(Devil)」と、クレーンゲームを表す「キャッチャー(catcher)」の組み合わせ。 『ゴウザウラー』が放映されていた1993年当時、ブームになっていたSEGAの「UFOキャッチャー」が、ゲームセンターにおける主力ゲームのひとつだったと、管理人は記憶している。 |
ヘルジャイガー | 地獄を意味する「ヘル(hell)」の後に、素材となったヘリコプターを表す「ジャイロ(gyro)」を変形させたジャイガーが付く。 ジャイガーというネーミングは、映画『ガメラ対大魔獣ジャイガー』に登場する怪獣ジャイガーからヒントを得たのだろうか? |
ブラッドアイアン | 英語で「血液」を意味する「ブラッド(blood)」と、素材となったアイロンを表す「アイアン(iron)」の組み合わせ。 「アイアン(iron)」という英単語には「鉄」以外に「アイロン」という意味もあり、実際にアイロンもアイアンも、スペルは全く同じ「iron」となっている。 |
ラジオデンジャー | 素材となったラジオを表す「ラジオ(radio)」と、英語で「危険」を意味する「デンジャー(danger)」の組み合わせ。 |
サタンドリラー | 英語で「悪魔」を意味する「サタン(Satan)」と、素材となったドリルを表す「ドリル(drill)」を変形させたドリラーの組み合わせ。 |
バイクレイザー | 素材となったバイクを表す「バイク(bike)」と、カミソリを意味する「レイザー(razor)」の組み合わせ。 スピードを武器にした機械化獣だっただけに、「カミソリのように鋭い速さのバイク」というような意味の名前だろうか。 |
シャドーシェーバー | 英語で「影」を意味する「シャドー(shadow)」と、素材となった電動ヒゲ剃りを意味する「シェーバー(shaver)」の組み合わせ。 |
ゴーストビジョン | 英語で「幽霊」を意味する「ゴースト(ghost)」と、素材となったテレビを表す「ビジョン(vision)」の組み合わせ。 「ゴースト(ghost)」というネーミングは、テレビの映像が乱れるゴースト現象からと思われ、分身の術にも似た戦法をとっていたのも、その名に相応しいものだったと言える。 |
アイスクラッシャー | ネーミングの法則的には、冷蔵庫の表現に「氷」を意味する「アイス(ice)」が用いられ、その後に「破壊する」という意味の「クラッシャー(Crusher)」が付く形になっている。 しかし、冷蔵庫が素材であるということから考えれば、単純に細かく砕いた氷(クラッシュドアイス)を作るための調理器具・アイスクラッシャーから来ているのかもしれない。 |
キングギア | 歯車王の決戦形態。王の歯車を英語に直訳したものだと思われる。 |
機械化獣の名前 | 由来考察 |
バロンガーノン | 砲台が素材なので、映画『ナバロンの要塞』のナバロン砲台から来たネーミングだと思われる。 |
ガンドップラー | 戦闘機が素材なので、映画『トップガン』から来たネーミングだと思われる。 |
ゲーパルドン | 戦車が素材なので、西ドイツの対空戦車・ゲパルトから来たネーミングだと思われる。 |
サドレイガー | イギリスのSF特撮『謎の円盤UFO』の登場人物で、地球防衛最高司令機構SHADO(シャドー)の最高司令官、エド・ストレイカーが元ネタだと思われる。 |
レドクーバー | 戦闘潜水艦が素材なので、映画『レッドオクトーバーを追え』から来たネーミングだと思われる。 |
ドグマホーク | ミサイルが素材なので、トマホークミサイルから来たネーミングだと思われる。 |
バトルジーク | 戦艦が素材なので、戦艦ジークフリートから来たネーミングだと思われる。 |
ハイパーデスボルト | 電気王の決戦形態。「ハイパー(hyper)」には「超越した」という意味があるので、デスボルトを遥かに超えた力を持った新生デスボルトというような意味だろうか。 |
機械化獣の名前 | 由来考察 |
オードロン | 映画『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』に登場する植物、オードリー2から来たネーミングだと思われる。 |
ガラジャーク | 幻の映画『ガメラ対ガラシャープ』に登場する怪獣ガラシャープから来たネーミングだと思われる。 |
ミッドダロス | ギリシャ神話の怪物ミノタウロスから。 |
デッカード | 映画『ブレードランナー』の主人公、リック・デッカードから来たネーミングだと思われる(デッカードは作中で「ユニコーンの夢」を見る)。 |
スクワーム | 映画『スクワーム』から来たネーミングだと思われる。 |
ウインガルーダ | インド神話の神鳥ガルーダから。 |
ケルベローダー | ギリシャ神話の地獄の番犬ケルベロスから。 |
ブランドル | 映画『ザ・フライ』でハエ人間になってしまう科学者、セス・ブランドルから来たネーミングだと思われる。 |
オクトバルガー | この機械化獣が登場する回のサブタイトルが「大噴火!ばくはつ五郎」であることから、前番組『元気爆発ガンバルガー』をもじったネーミングとなっている。 |
ビーストカイザー | 百獣の王・ライオン型であることから、動物型機械化獣の頂点という意味で、獣の皇帝を直訳したと思われる。 |
メガキャッスル | 元は機械化城なので、「城」を意味する英単語「キャッスル(castle)」の頭に、基礎単位の100万倍であることを意味する「メガ(mega)」が付く。 エンジン王の巨大化形態が、設定画では「ギガエンジン」だったため、機械化獣の「メガ」をエンジン王の「ギガ」が上回るというストーリーだったのだろうか。 因みに、「ギガ(giga)」は基礎単位の10億倍という意味である。 |
機械化獣の名前 | 由来考察 |
ジャンキール | 不明。右手の大剣が武器なので、「斬」「切る」(ざん・きる)をもじったのだろうか? |
ボルトロボ | 見た目の通り、ボルトのロボット。 |
ハイパーボルトロボ | 合体・強化形態のボルトロボ。「ハイパー(hyper)」には「超越した」という意味があり、従来のボルトロボを遥かに超えた強さのボルトロボという意味だろうか。 |
他の機械化獣とは一線を画した存在のボウエイガーは、調査対象から外しました。 今回の「作品研究」は、各キャラクターの名前を改めて調査・研究し、結果を公開することで、正しいデータをファンの立場から発信し、誤った情報が流布されることを少しでも減らしたいという狙いもあります。 かつては「ネット上の情報は半信半疑で見る」という暗黙の了解とも言えるものがありましたが、昨今はネット上から得られた情報が電波に乗って放送されたり、出版物として流通してしまうケースも見受けられるだけに、作品のファンも自分の公開しているデータに責任を持たないといけないと思ったのです。 正直、このような考え方は自意識過剰かもしれません。しかし、データベースサイトの管理人が、より正確なデータを提示したいと考えるのは、ごく自然なことだとも思います。 嘗て当HPでは、巨大化したエンジン王のことを「グレートエンジン」と表記していましたが、これはHPに掲載する便宜上、当時のWikipedeiaにあった表記を拝借したものであり、正式な名称なのかどうかは管理人も分かっていませんでした。「設定名はギガエンジンだった」というのも、ネット上で見かけた情報に過ぎず、ここら辺の甘さを反省し、自戒する意味も込めて、このコーナーを設けたことを最後に記しておきます。 |