地球にゴウザウラーという難敵がいようとも、"太陽系機械化計画"はなんとしても完了させなくてはならない。そう判断した歯車王は、従者ギーグを地球に送り込んで、機械化獣を誕生させようとする。機械化獣さえ生み出すことができれば、その機械化獣が持つ能力で、地球を機械化することが可能になるからである。 また、たとえゴウザウラーが地球の機械化活動を妨害しに現れたとしても、機械化獣の力をもってゴウザウラーの打倒をも果たそうというのが歯車王のプランである。 |
歯車王の命を受けて地球に飛来したギーグは、早速、故障した洗濯機を見つけると、それを機械化獣キラーウォッシャーに改造。地球侵略活動を開始する。 その頃、前回の戦いのあとにゴウザウラーを託され、「ザウラーズ」なるチームを結成した春風小学校の6年2組は、各自の役割分担で揉めていた。中でも注目度の高いパイロットには人気が集中し、収拾がつかなくなっていたが、本来、ランドステゴのパイロットの役割を与えられていたひろみは、争いごとを好まない性格から、ひとり先に家路につこうとしていた。 そんなひろみに気付いて、後を追ってくるクーコ。そこでひろみは「機械化獣と戦うことが怖いから、できることならザウラーズをやめたい」という本心をクーコに明かすと、逃げるように走り去っていくのだった。 だが、世間から見たひろみは、既に「ザウラーズのメンバー」以外の何者でもなかった。そのため、ひろみは町の人々から、破壊活動を行うキラーウォッシャーの前に突き出されるが、ロボットに乗っていない時は普通の小学6年生でしかないひろみが、機械化獣に敵うハズもなく、放水攻撃の前にダウンしてしまう。 その直後、地球に飛来する歯車王。歯車王は、キラーウォッシャーに巨大改造を施しパワーアップさせると、地球の機械化を開始する。 そんなキラーウォッシャーのもとにザウラージェットが到着すると、3体のザウラーロボに分離。案の定、侵略活動の妨害に出てくる。 ランドステゴのパイロットは、ひろみの代わりにエリーが担当。しかし、そんなランドステゴの動きが鈍いことを察知した歯車王は、ランドステゴに集中攻撃。エリーを失神させると、ランドステゴの首を引きちぎらんとするが、他のザウラーロボの妨害を受ける。 ランドステゴは、失神したエリーの代わりにクーコが操縦。しかし、それも正規のパイロットではないため、ランドステゴはまだパワーを発揮できていなかった。 そこで、引き続きランドステゴに集中攻撃を加える歯車王。また、合体前のザウラーロボは、巨大改造されたキラーウォッシャーの敵ではなかった。 ところが、勝利が歯車王の目前に迫ったそのとき、ランドステゴの正規パイロットであるひろみが登場。 自分の代わりにクーコがランドステゴを操縦している事実。そして、機械化獣に劣勢を呈するザウラーロボに容赦なく浴びせられる人々の罵声。そんな現状に我慢ができなくなったひろみは、みんなが頑張っていることに覚悟を決めて、ランドステゴに乗り込んできたのだった。 クーコからひろみに操縦が代わったランドステゴはキラーウォッシャーに反撃し、3体のザウラーロボはゴウザウラーに合体。 そこで決戦に出るキラーウォッシャーだったが、ゴウザウラーとの戦力差は如何ともし難く、反撃のザウラーボンバーを受けると、必殺のザウラーマグマフィニッシュで破壊されてしまい、三たび敗北した歯車王は、ギーグを伴って機械化城まで敗走する。 そして戦闘終了後、ザウラーズのひろみとクーコは、お互いにエールを送り合うのだった。 |
ランドステゴの正規パイロット不在というザウラーズ側の事情があったにせよ、動きの鈍いランドステゴに的を絞り、集中攻撃をしかけた歯車王の戦法は悪くなかった。 だが、最終的にランドステゴを破壊できなかったことや、そのランドステゴの正規パイロットであるひろみが戻ってきた途端に逆転を許したこと、そして、ゴウザウラーに対して一方的な敗北を喫したことなどを考えると、キラーウォッシャーの戦闘能力そのものには疑問符を付けざるを得ない。 しかし、振り返ってみれば、ランドステゴの正規パイロットであるひろみは、キラーウォッシャーの破壊活動に巻き込まれていた。しかも町の人々は、「ひろみがザウラーズだから」というだけの理由で、ひろみをキラーウォッシャーに生身で立ち向かわせようとしていたのだ。 もし、この際に、ひろみを抹消することができていたら、後のゴウザウラーの逆転はなかったかもしれない。歯車王が、「ザウラーズ」なる子供たちが、ゴウザウラーを動かしていることを知らなかったとは言え、結果的に敗北に繋がったのは、誠に残念であった。 |