第4話「出動時間は10分間!」


概要

地球にゴウザウラーという思わぬ邪魔者がいたため、"太陽系機械化計画"は予定外の遅れを見せていた。しかし、月の機械化城で、機械化帝国の支配者・機械神に改めて忠誠を誓った歯車王は、必ず計画を完遂させて見せると宣言する。そして、既に従者のギーグを地球に送り込み、後は機械化獣の誕生を待つのみとなっていた。

実行

朝。ザウラーズの拳一が登校する途中に、とある女性が故障した目覚まし時計をゴミ捨て場に捨てていた。故障した機械を探すギーグは、その目覚まし時計を発見すると機械化獣へと改造する。誕生した機械化獣デスグロックは、頭部からの振動波で、建物を倒壊させるなどの破壊活動を行っていたが、市民の通報を受けて、防衛隊が出動してくる。これに対し、月から地球に飛来した歯車王は、デスグロックに巨大改造を施しパワーアップさせると、防衛隊と対決。戦車や戦闘機をものともしないと、地球を機械の星に変えるべく活動を開始していく。
その頃、春風小学校では給食の時間を迎えていた。そこに防衛隊から機械化獣出現の報せが入り、ザウラーズは出動を余儀なくされる。その際、給食を食べるために、ザウラーズの拳一は、6年1組の高木先生と「10分間で戻ってくる」と約束を交わす。拳一はこの日の朝、遅刻ギリギリに登校して教室を間違えたことを高木先生に咎められていたのだ。そして、機械化獣の暴れる現場に到着したザウラーズは、「機械化獣を10分で倒す」というミッションを成功させるべく、デスグロックに先制攻撃を仕掛けると、早々に決着をつけるためゴウザウラーに合体する。
戦いを早く終わらせるため、猛攻を加えるゴウザウラーに手も足も出ないデスグロック。しかし、ゴウザウラーがとどめを刺そうとしたそのとき、ゴウザウラーの動きがピタリと止まる。ゴウザウラーの右手を動かす箇所に、楕円の板が挟まったことが、ゴウザウラーが動かなくなった原因であった。そして、その楕円の板の正体は、拳一が登校する際に使い、廊下に隠したスケートボード。自分の所為でピンチに陥ったことがバレてはまずいと考える拳一は、自ら楕円の板=スケートボードを取り除きに行く。そして、これをチャンスと見た歯車王は、デスグロックでゴウザウラーに対し反撃を開始する。しかし、スケートボードは拳一の手によって取り除かれ、ゴウザウラーに全戦闘能力を回避されたデスグロックは、ザウラーボンバーで大ダメージを与えられると、続いて発動したザウラーマグマフィニッシュで破壊されてしまう。
デスグロックを撃破されたため退却する歯車王とギーグ。そしてザウラーズは機械化獣を10分で倒すというミッションを完了させたのだった。

分析

今回の敗戦の責任は、目覚まし時計を機械化獣の素材に選んだギーグにあると判断する。
ギーグはこれまでも、故障した機械を見つけては手当たり次第に機械化獣に変貌させていた節があるが、原型素材の機能は、そのまま機械化獣の戦闘ポテンシャルに直結するのである。
今回のデータを見ても、ゴウザウラーに対し、実質8分という短時間で敗れ去ったデスグロックは、戦闘向きの機械化獣であったとは言い難い。
機械化獣の素材選定には十分な検討が必要であると強く実感させられた敗北であった。

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